ハイポジションでも下を向かないで

2019年10月26日

ハイポジションって、つい指板の上の指を見てしまいますよね。指を置くところにバッチリ目印のシールを貼ってあるかたはもちろん、貼ってないかたも見てしまいません?

でも、ここには落とし穴が。。。

ファーストポジションならいい姿勢で弾けていても、ハイポジションになると背中が丸くなってしまうかたが多いようです。そうなると、姿勢が悪いために力を入れても楽器が鳴ってくれません。

もしどうしても下を見たいなら、胸を出したいい姿勢のままで、眼だけでチラっと見で見ましょう。またはいい姿勢で指を押さえてみて、その後から音程の目印とのズレを確認しましょう。

ハイポジションでは弓で弾くところが駒の近くになることが多いです。特にフォルテなど大きな音や、小さくてもくっきりした音が必要な時は、ファーストポジションなどで弾いていた時よりもずっとずっと駒の近くを弾きます。(このことについてはまたいずれ。)

ということは、弓にかなりの圧力をかけて弾いていることになります。楽器の裏から胸でしっかり楽器を支えておかないと、右腕と左腕の圧力が「暖簾に腕押し」「糠に釘」状態になります。

これが、「ハイポジションで右手がしんどい」「ハイポジションでチカラを入れているのにくっきりした音が出ない」原因の一つです。

一番初めに楽器の構え方を習ったときに「楽器は胸と両膝(特に左ひざの内側)で支えます」と習ったと思います。この「体と楽器との接点」はとっても大切なところです。

ただ単に「楽器が当たっているところ」だけではありません。胸と左膝と右膝の3点で、「楽器の顔の向き」や「楽器の傾き」を演奏中ずっと操作し続けています。

演奏中は、右手、左手に加えて、脚も胸も使うんですね~。小柄な日本人女性は(私も。。)特にですよ~。

反対に言えば小柄な私たちでも全身を使えば、体格で勝る西洋のチェリストのような素敵な音が出せるんですね。(だからチェロ弾くと暑いわけダワ。。。。夏はつらいね)