練習できていなくてもレッスンに行っていいんです

2019年8月25日

「わぁ、明日チェロのレッスンの予約日だった~。今週は仕事で忙しかったから一度もケースを開けてないわ。
 このままレッスンに行ったら先生に失礼よね。キャンセルや日にち変更ばっかり続くのも先生に失礼よね。
 どうしよう。。。仕事しながらチェロ習うのってこれ以上もう無理かなあ」

と思うことありますよね。

 

でも、そんな心配をしないで、ただ楽器だけ持ってレッスンに行っていいんです。「今日はレッスンに行ってよかったなぁ」と思える何かが得られたらそれが一番です。。。というのが今回のお話です。

 

チェロを習いたい理由はひとそれぞれ。 

少しでも早く上手に弾けるようになりたい人は、そのためのヒント得られたら、

同じ趣味のチェロ友がほしい人は、楽しいおしゃべりの時間と刺激を得られたら、

それで充分にレッスンに行った甲斐がありますよね。

 

ここで、すてきなチェロライフを送っておられる、私の生徒さんのおひとりをご紹介しましょう。 彼女をみていると、いい休日を過ごしておられるなぁと羨ましくなるんです。

彼女は60才過ぎてからやっとあこがれのチェロを手にしました。 

でも仕事が忙しくて家での自主練習はまったくできず、チェロを弾けるのはレッスンの時間だけです。

音を出すだけでも難しい弦楽器を、一月に1回か2回、レッスンの時にさわるだけということなので、楽器が鳴るようになる前に彼女がチェロをあきらめてしまわないかと始めは少し心配でした。

でも、それは杞憂でした。

ひと月にたった1回か2回のマイ・チェロとの時間を彼女は毎回とっても楽しそうに過ごしておられます。自分のレッスンの時間だけではなく、その前後の他の生徒さんのレッスンも聴講し、チェロ仲間との楽しいおしゃべりに花を咲かせ、最後に次回のレッスンの予約をして帰っていかれます。

彼女が言うには、「仕事と全く関係の無い人たちと過ごすこの時間」が最高に幸せなんだそうです。

ただ楽しくチェロ仲間と時間を過ごすだけでも幸せな上に、少しずつ少しずつ自分のチェロからいい音が出せるようにもなってきたんですから、毎回のレッスンを楽しんでおられるのも当然ですね。

 

彼女がチェロを習い始めてからもうすぐ1年になりますが、一月に1~2時間の練習の積み重ねでついに、D線(最初に習う弦)のファーストポジションの各音がきれいな音で、きれいなボウイングで弾けるようになってきました。

この調子だと、後もう1年あれば小さな曲が数曲、人前で弾けそうです。

 みんな一人一人、チェロを習いたい理由はそれぞれ違いますね。

 コツコツ練習していい音でチェロを弾きたい人。

 一生かかってもいいからチェロで一曲弾けるようになりたい人。

 とにかく一度やってみたかった、という人。 

 そして、ただチェロで楽しい時間をすごしたい人。

 

 どうぞ、あなたのチェロを相棒にして、あなたなりの楽しいチェロライフをお送りくださいね。

 私はそれを全力でお手伝いさせていただきます!