弓をまっすぐに動かす練習【番外編】「ラップの中筒」の取り付け方

2020年8月15日

大きく上半身全体を使って、弓を真っすぐ動かすイメージをつかんでいただくために、台所のラップの中芯を使う練習方法を以前にご紹介しました。今日は、その中筒を弦の上に固定する方法です。

詳しい「弓を真っすぐに動かす練習方法」シリーズ(第一回)はこちらから>>

この練習では、弓が弦の上に取り付けた筒の中を動きます。弓を落とす心配が全くありません。

まだしっかりと弓を持てない、弓を落としそうでつい握りこんでしまう初心者の方の練習にぴったりです。また、もう一度基礎練習に立ち返りたい経験者にもお勧めです。

弓を持つ右指や右手に気を取られることなく、肩甲骨から大きく腕を使うイメージ作りに集中できます。弓元や弓先のフォームの確認にも使えます。

この方法をご紹介した後、「筒の取り付け方を詳しく知りたい」というリクエストが何件も寄せられましたので、今回は「ラップの芯の紙筒を弦に取り付ける方法」の一例をご紹介します。

この練習方法は弦を直接弓でこすって音を出す練習ではないので、うまく付けば実際はどんな方法でもいいと思います。

用意するもの

・22cmか30cmのラップの中芯の紙筒

筒の直径は弓が通る太さが必要です。筒の長さは長いほど矯正力があります。今台所で使用中のものしかないなら、この練習をするときだけラップの上から紙でひと巻きすれば、あとでまた台所で使えます。適当な紙筒が手元になければ、しっかりした紙をくるくる巻いて筒にしたものでもOKです。

・輪ゴム1~2本 

もし2本で固定するなら2本がだいたい同じ直径(引っ張る強さが同じぐらい)のもの

D線上で弓を動かすための筒の取り付け方

輪ゴム2本で取り付ける場合

筒をしっかり固定できるので誰が使っても弓が「まっすぐ」にしか動かせません。初めての方におすすめです。

1.

1本目の輪ゴムをG線の下をくぐらせるようにしてひっかけ、両端を持ち上げます。


2.

引き上げた輪ゴムの両端の輪に筒の先を通します。


3.

2本目の輪ゴムを下からくぐらせるようにA線にひっかけ、さっきと同じように両端を持ち上げます。


4.

引き上げた輪ゴムの両側の輪に先ほどの筒の先を通します。


5.

できあがり。
同じ強さの輪ゴムをG線とA線にかけることによって、筒をD線上に固定できます。


輪ゴム1本で取り付ける場合

弓が曲がって動くと筒も一緒にグラグラ動きます。筒の動きで自分のボーイングの「クセ」を認識できます。経験者のフォーム確認におすすめです。

1.

1本の輪ゴムを2つ折りにして、C線側の端をしっかり摘まんでいながら、もう片方の先をC線とG線の間から「上から下へ」差し入れ・・・


2.

D線とA線の下をくぐらせ・・・


3.

A線の横から持ち上げます。


4.

持ち上げた輪の中に筒を通し、ちょうどD線上に筒が来るように調整します。

筒が傾かないように輪ゴムの長さを揃え、引っ張るチカラを調整します。できあがり。

筒があまりにもグラグラするようだったら、この方法でもっと小さめの輪ゴムを2本使うか、先ほどの「初めての方向け」と案内しました<輪ゴム2本で取り付ける場合>の方法をお試し下さい。


筒の位置を左右に動かすことで、いろいろな練習ができます

弓の真ん中あたりを練習してみましょう こちら>>

弓元のフォームを練習してみましょう こちら>>

弓先のフォームを練習してみましょう こちら>>