いま弾いた音が前に飛んでいくのが見えますか?

2019年8月23日

「いま弾いた音が前に飛んでいくのが見えますか?」って、そんなの見えませんよね、本当は。でも、それをイメージしてみてください。

あなたのチェロの音がBGMになる座禅・瞑想・イメージトレーニングです。目の前の楽譜を弾くことだけに気をとられて、ガチガチに固まってしまった心と体が開放されて、あなたのチェロの音が必ず変わります。 

今ちょうど、音が楽器から生まれ出たとき、その前に弾いた音もまだ音の波となって、ずっと先を飛び続けています。 その音の前には、そのまた前に楽器から生まれ出た音が、そのまた前をまだ飛び続けています。

新しい音を弾くごとに、

先に生まれた音の後ろを

お母さんの後ろをついて歩くカルガモの子のように

一羽づつ放たれた鳩が前の鳩の後ろを次々と追っていくように 

音がいつまでも消えずに並んで飛んでいく

あなたはその様子を後ろからただ静かに眺めている

そんなイメージです。 

 

あなたの本当の目は譜面台の譜面を見ていても、心の耳を「ウサギの耳」みたいに上に伸ばして、飛んでいく「音たち」を聴いて下さい。 

肩の力を抜いて

胸をひらいて

心の視線は飛んでいく「音たち」を静かに眺めてください。 

ロングトーンを練習するときや、難しい練習に疲れたときに。。。

 

もしあなたの練習室に窓があったら 

顔を上げて

上半身を起こして

胸をひろげて

視線の先の外の景色の中に

チェロの音を次々に飛ばしていってください。 

 

目は遠くの景色を見ます。

そして、その景色の中を飛んでいく音たちを眺めてください。 

 

あなたの練習室に窓がなかったら

目をつぶって

心の中に、あなたが大好きな広い景色を見てください。

 

自然の風景でもいいし、大きなコンサートホールの舞台から見た「客席」でもいいですね。

海、山、樹、雲、山の巣にいる3羽のカラスの子、3階席の小さなお客さま・・・。

(具体的な人や物をイメージすると臨場感が出ます) 

その景色の中にチェロの音を次々に送り込んでみましょう。 

 

そしていつも心の耳は遠くの音も聞こえる 「ウサギの耳」です。

音が飛んでいく 向こうの景色の中の

「あなたにとっての特別の何か」に届いている 

あなたが放った音たち を聴いています。 

 

このイメージトレーニングであなたのチェロの音が必ず変わります。

お試しください。