いま弾いた音が前に飛んでいくのが見えますか?
「いま弾いた音が前に飛んでいくのが見えますか?」って、そんなの見えませんよね、本当は。でも、それをイメージしてみてください。
あなたのチェロの音がBGMになる座禅・瞑想・イメージトレーニングです。目の前の楽譜を弾くことだけに気をとられて、ガチガチに固まってしまった心と体が開放されて、あなたのチェロの音が必ず変わります。
今ちょうど、音が楽器から生まれ出たとき、その前に弾いた音もまだ音の波となって、ずっと先を飛び続けています。 その音の前には、そのまた前に楽器から生まれ出た音が、そのまた前をまだ飛び続けています。
新しい音を弾くごとに、
先に生まれた音の後ろを
お母さんの後ろをついて歩くカルガモの子のように
一羽づつ放たれた鳩が前の鳩の後ろを次々と追っていくように
音がいつまでも消えずに並んで飛んでいく
あなたはその様子を後ろからただ静かに眺めている
そんなイメージです。
あなたの本当の目は譜面台の譜面を見ていても、心の耳を「ウサギの耳」みたいに上に伸ばして、飛んでいく「音たち」を聴いて下さい。
肩の力を抜いて
胸をひらいて
心の視線は飛んでいく「音たち」を静かに眺めてください。
ロングトーンを練習するときや、難しい練習に疲れたときに。。。
もしあなたの練習室に窓があったら
顔を上げて
上半身を起こして
胸をひろげて
視線の先の外の景色の中に
チェロの音を次々に飛ばしていってください。
目は遠くの景色を見ます。
そして、その景色の中を飛んでいく音たちを眺めてください。
あなたの練習室に窓がなかったら
目をつぶって
心の中に、あなたが大好きな広い景色を見てください。
自然の風景でもいいし、大きなコンサートホールの舞台から見た「客席」でもいいですね。
海、山、樹、雲、山の巣にいる3羽のカラスの子、3階席の小さなお客さま・・・。
(具体的な人や物をイメージすると臨場感が出ます)
その景色の中にチェロの音を次々に送り込んでみましょう。
そしていつも心の耳は遠くの音も聞こえる 「ウサギの耳」です。
音が飛んでいく 向こうの景色の中の
「あなたにとっての特別の何か」に届いている
あなたが放った音たち を聴いています。
このイメージトレーニングであなたのチェロの音が必ず変わります。
お試しください。