フラジオレットを使ったチューニング【その1】A線のチューニング

2020年11月25日

フラジオレットを使ってチューニングしていきましょう。以下の記事も参考にしてくださいね。

フラジオレットとは

チューニングで使える音質を出す方法

まず、一番初めはA線の音程を決めます。 A線をどんな高さに合わせるか、その方法は

1. チューナーのAにあわせる

2. 他の楽器からAをもらう

の二通りの場合がありますね。ではひとつづつ見ていきましょう。

1. チューナーのAに合わせるとき

チューナーはピッチを変えられるようになっています。「A= 442 Hz 」というピッチがオーケストラではよく使われるので、ここでは「442」に設定しましょう。

これは「A」という音を「1秒間に442回振動する音」にするという意味です。

A線を弾いて音を出したとき、チューナーの針がゆらゆら振れて一点に止まらないのは、チューニング用のボウイングができていないからですよ~。

弓に加える圧力が一定でないと、同じ長さの弦を振動させても出てくる音の高さが変わってしまいます。力まず一本の細い線のような音を出しましょう。参考はこちら>>

正確にAを合わせます。

2. 他の楽器からAをもらうとき

シンフォニーオーケストラならオーボエから、弦楽合奏のときはコンサートマスター(ファーストヴァイオリンのトップ奏者)から「A」をもらいます。

ここでヴァイオリンや管楽器の皆さんにお願いです。

 自分の楽器のチューニングが終わったら、他のすべての楽器のチューニングが終わるまで静かにして待っててくださいね。自分の楽器のチューニングが済んだとたんに、気になる難しいところを練習し始めるのはダメ~。

コントラバスやチェロのような低音楽器は、まわりがうるさいと自分の音が聞き取りにくいのです!!!皆さんが静かにして下さったら、私たちのチューニングも早く終わりますから。。。

 

<ピアノと合奏するとき>

ピアノに合わせる方法はいろいろありますが、今回は、Aの音から調弦し始めるのではなく、Dの音をもらう方法をご紹介したいと思います。というのは、ピアノから「A」をもらうと次のような困ったことが起こるからです。

ピアノのAにチェロのAをぴったり合わせてチェロをきれいに調弦すると、チェロのCとピアノのCとが合わなくなることに気づいた方はいませんか。チェロのCはピアノのCよりずっと低くなってしまいますね。

そこでAではなくDをもらって調弦するとCの誤差が少なくてすみます。

考えてみると、ヴァイオリンは高いほうから2番目の弦の音「A」をピアノからもらって(ピアノに合わせて)調弦していますね。 

チェロをDからチューニングし始めるということは、チェロも高いほうから2番目の弦の音をピアノからもらうことになるので、ヴァイオリンと同じ方法でチューニングをすることになりますね。