アジャスターってどっちに回せば音が高くなるんですか?

2020年1月12日

「アジャスターってどっちに回せば音が高くなるんですか」は、初めてアジャスターをさわる方から必ずといっていいほど尋ねられる質問です。

これはアジャスターを何度もグリグリ回しているうちに自然とわかってくるのですが、アジャスターの仕組みがわかっていたら初めての方でも迷うことがないので、今日はこれを取り上げようと思います。

 さて、アジャスターには2つのタイプがあります。

ひとつは、「アジャスターが必要になった時、必要な弦にだけ後からテールピースに取り付けるタイプ」。 もうひとつは、「テールピースに初めから備え付けられているタイプ」です。

 どちらのタイプも動く仕組みは同じです。 

では、下の写真(後から取り付けるタイプのアジャスター)でアジャスターの造りを説明します。みなさんがグリグリ回す黒いネジ青で示したL字型の部品が大切な役割をしています。

・L字部品の一方の端は、ネジの足に押される役目をします。

・もう一方の端には、弦の端が止めつけられています。

・そして、L字の形の直角に曲がっているところを回転軸として回転するように作られています。  

 

では次に、アジャスターで音程が変わる仕組みを説明しましょう。

1. アジャスターのネジを締めていくとネジがだんだん中に入っていって、ネジの足が下に飛び出すようになってきます。黄色の矢印

2. 青で示したL字型の部品の一方の端をネジの足が下へ押すことによって、L字型部品は点線の位置から実線の位置へと移動します。

3. ネジの足に直接押されているところが下がっていくので、L字部品のもう一方の端(上部)は倒れるような方向に動くことになるのです。 

4. L字部品の上部の端には弦の端が止めつけてあるので、この部分が倒れることによって、弦が引っ張られていきます。

5. 弦は引っ張られると音程が上がります。

 

ということで、ここまでのアジャスターと弦の動きを言い換えると、

ネジを締める(右にまわす)と 弦の音程が上がる

反対に、

ネジを弛める(左にまわす)と 弦の音程が下がる 

というわけです。簡単でしょ!