左手の移弦を速くするコツ

2020年8月14日

今回は、左手の移弦を速くするコツについてのお話です。

移弦の時きれいな音が出ない原因には、

1.右手の移弦が遅い

2.左手の移弦が遅い

3.両方の手の移弦のタイミングが揃わない

などが考えられます。

 

1.については以前に練習方法をご紹介しました。

・右手をすばやく移弦するコツ【その1】低い弦から高い弦へ

・右手をすばやく移弦するコツ【その2】高い弦から低い弦へ

 

今回は2.左手の移弦が遅いと思われるときの練習方法です。

右手の移弦を素早くするには、右利きのテニスプレーヤーの体の使い方と同じように「体幹」を使った「しなり」を利用するんでしたね。

左手の移弦を素早くするには、右腕を素早く動かすための体のしなりと、左利きのテニスプレーヤーの肩の動きのように肩甲骨からの勢いで左腕を動かすということが大切です。

初心者の方の左手の移弦をみていると、指だけで移弦していることが多いです。

肘の高さを変えずに指だけで移弦すると、

1.指を最適な角度で弦に置くことができず圧力不足で音が響きません。

2.移弦に時間がかかります。

 

チェロの習い初めに一度は練習したはずですが、移弦は腕全体でします。

高い弦から低い弦へ移弦するときは、左足を踏ん張った力が体幹を通って、最後の最後に肘が指先を次の弦に押し出す感じです。

反対に、低い弦から高い弦へ移弦する時は、右足を踏ん張った力が左肩を後ろに引かせることで、肘が下に引っ張られ、それによって指先が高い弦に移弦します。

ボクシングのパンチも背中から腕を出すことが大切なんだそうです。もちろん、ボクサーのように腕を大きく動かすわけではありませんが、いくら小さな動きでも体の真ん中からの勢いで体の先を動かすと、少しの力で素早く動けます。

特にA線からC線、C線からA線という大きな跳躍の時には有効です。

お試しください。